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Andres Fehr|Maki Fehr

IN CONVERSATION



会期: 2026年2月11日(水)-2月22日(日)
開館時間:木金土日(月火休) 13:00-18:00

オープニングレセプション:2月11日(水)16:00-19:00
アーティストトーク:2月22日(日)16:00

English 

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【In Conversation #1】 Left: House paint on paper (2025), Right: Photo inkjet print (2024), 36 x 24cm

本展 「In Conversation」 は、バーゼル(スイス)出身のフェアー・アンドレスと、ニューヨークで育った東京出身のフェアー万季の2名によるエステルオカダアートギャラリーでの初の二人展となります。現在は東京を拠点に活動する二人は、長年それぞれ独立した制作活動を続けながらも、その作品は30年以上にわたる対話の中で並行して発展してきました。

二人の作品は、並置されることで自然と一つの表現へと溶け合い、まるで必然であったかのように調和します。アンドレスと万季は、お互いの作品には常に相手の痕跡が微かに宿っていると考えており、本展はそうした35年にわたる二人の間の内なる対話を辿るものです。

東京で共有するアトリエを拠点に、二人は長年にわたり、視覚言語や形態、コンセプトについて絶えず意見を交わしてきました。「In Conversation」 は、二人がそれぞれ作家としての独自性を保ちながらも、相互に影響し合ってきた関係性を祝福する展示でもあります。

現在、二人はこの長い対話を土台に、大規模インスタレーション作品の新たな構想にも取り組んでいます。互いに響き合う創作の旅路は、今もなお新しい空間と概念へと広がり続けています。

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【While We Were Talking】 Left: Ink on canvas (2025), Right: Photo inkjet print (2024), 260 x 162cm

Maki FEHR | フェアー万季

フェアー万季は東京に生まれ、ニューヨークで育ち、35年以上にわたりアートの領域で活動してきました。演劇と映画における基礎的な訓練を受け、ニューヨークの躍動的なパフォーマンスシーンに早くから関わりました。この時期の活動には、ジュディス・アンダーソン・シアターでのアンサンブル公演、Print Workshop NYC の屋上で行われたアクション・ペインティングのイベント、さらにはテネシー州クラークスビルのオースティン・ピー州立大学でのゲスト参加などが含まれます。

幼少期より映画と写真に強い関心を抱き続けてきた万季は、今日に至るまでそれらの媒体を抽象的要素と組み合わせながら探究してきました。彼女の作品は、絵画と写真の境界を曖昧にし、視覚的に強い印象を残しながらも、概念的な層の厚みを持ちます。1992年にはアンドレス・フェアーとともに実験的な白黒短編映画『Stretching across a Lucid Space』を制作し、同作は後に PBS の「Young Americans」シリーズでも紹介されました。

万季の作品に通底する重要なテーマは、自然現象の知覚、そして「見える世界」の不確かさです。極端な露光や鮮やかな彩度、そして常識にとらわれない視点を使い、移ろいゆくものや儚さと向き合っています。さらに写真表現に加えて、布や紐などの素材を取り入れることで、作品の次元性と素材性を拡張しています。

1997年ごろから、万季はポラロイドフィルムを用いて「Dotシリーズ」の制作を開始し、後にそれらを大型のキャンバス作品へ展開させました。彼女の探究の中心には、自然の姿の変化に対する洞察があり、消失、時代遅れになること、そして馴染みあるものが徐々に薄れていく現象といったテーマが、近年の《Obsolete》シリーズへと繋がっています。

また、アンドレスとのコラボレーションは、彼女の創作活動における重要な柱です。35年以上にわたり視覚表現について対話を重ねる中で、それぞれの表現は相互に呼応し、独自の感性を共有するまでに成熟してきました。現在も二人は大規模インスタレーション作品の構想を進めており、共同制作の可能性をさらに広げ続けています。

万季とアンドレスは東京の共同アトリエを拠点に、常なる対話と実験を通じて互いの制作を進化させ続けています。


Andres FEHR | アンドレス・フェアー

バーゼル(スイス)に生まれたアンドレス・フェアーは、鉛活字による伝統的な組版技術を修めた公認植字工です。タイポグラファー/グラフィックデザイナーとして活動する一方で、バーゼル造形大学のBMS課程でも学びました。初期より写真・ドローイング・絵画など多様な表現に取り組み、その感性は、1980年代半ばに行ったインドおよび東南アジアでの長期滞在により大きな影響を受けています。この時期、古書や廃紙などの拾得物を素材として用いる現在のスタイルが形づくられました。

1989年、後に芸術活動におけるパートナーとなるフェアー万季と出会った後、アンドレスはニューヨークの現代アート作品を専門とする第一線の写真家のアシスタントとして活動します。この経験により、著名アーティストのスタジオや制作現場に立ち会う機会を得て、当時のニューヨーク・アートシーンに深く触れることができました。

アンドレスの作品は抽象表現主義的な感性を基調としつつ、『Library』や『Lost Portraits』をはじめとするテーマ性の強いシリーズを軸に展開されます。従来の文脈から素材を切り離し、新たな視覚的環境へと再構成するプロセスを特徴とし、組み立て、解体、再構築という行為を繰り返しながら、見過ごされてきた素材に新たな生命を与えていきます。

このアプローチは絵画技法にも反映されており、直感的なリズムで層を重ね、削り、また描くという行為が繰り返されます。鉛筆、クレヨン、アクリル、さらには一般的な住宅用塗料など、さまざまな素材を自在に行き来しながら、作品の物質性と概念の深度を同時に形成していきます。

2001年、夫妻は東京へ移り住み、創作活動の新たな章が始まりました。35年以上にわたる視覚表現についての対話を通じて、互いの作品が密やかに影響し合い、共通したアプローチを育んできました。東京のアトリエは、その継続的な対話と新たなアイデアの探求を支える創造の中心地となっています。

Works Exhibited

© 2016 by Esther Okada Art Gallery, Tokyo

東京都​渋谷区代々木5−24−10 TEL 03-4500-7231

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